あなたは英語ネイティブの人と会話をしているとき、「どうやって質問していいかわからない。」「こんなこと聞いちゃっていいのかな。」って思ったことありませんか。
ネイティブの友達に質問できなくなってしまった留学生の話
私の友人(英会話コーチの仲間)の話です。彼女は高校生のときアメリカに留学したのですが、ネイティブの友達との会話がきっかけで質問をすることにトラウマになったことがあったとのことです。
何人かのネイティブの友達と話しているとき、日本人の彼女だけ会話の内容がわからないところがありました。そこを聞き返すと、その友達が少しためらった後に「う~ん。まあいいわ、今の話は。ごめん。」といった感じになったたらしいのです。
まだ高校生だった彼女は、自分と話すのが面倒くさがられているのかなって、ずいぶんと気になり質問することに躊躇するようになってしまったようです。
これは留学生の「あるある」なんです
そのことを、私たちの共通の英語の先生(コーチ・オブ・コーチ)に相談したところ、それは留学生にとって結構「あるある」とのことでした。これは相手に悪気があって言っているわけではなく、「外国の人には分からないことを言ってしまって悪かった」と思って、そのような対応になってしまうことがあるとのこと。繰り返しますが、決して悪気があるわけではないんです。高校生ならではのお互いに対する遠慮というか、気持ちのすれ違いが起こってしまっていたのかもしれません。
英会話がかなりできる人でも、日常会話の中には日本人にとっては理解できないことが入ってくることは当然あります。だから旅行英語とかと比べると日常会話って結構難しいんですね。宗教や歴史、文化的なことの背景が分からなければ話についていけないこともありますし、小さい頃に人気があったテレビ番組の話なんかが出てきても日本人には分からないですよね。多くのネイティブの方は、母国語以外の言語を使っている人に対して、このように分からないこともあるだろうと言うことは理解してくれています。
話は戻りますが、自分に分からない部分を聞き返した彼女はOKです。一方、その話題がノンネィテブの彼女には分からないと気付いてくれた彼女の友達もOKですね。ただ、その友達にはそのことを十分説明できるだけの力や思いというものを持ち合わせていなかっただけ。それは仕方がないと思うしかないです。(日本人でも外国の人にどれだけ分かりやすく説明できる人がいるかを考えるとそんなに責められませんね。)
あまり何回も聞き返せない場合は(個人的には2、3回くらいは聞き返してもいいと思ってますけど)、「それって、私みたいな外国人には難しい話?」くらいに聞いておけばどうでしょう。「そうなの。難しい話でごめんね。」という答えが返ってくれば、まあ、それでよし。そこは分からないという前提で会話は繋がっていきます。難しい部分を丁寧に教えてくれる相手だったら、半分くらい分からないところがあっても、その国の文化などを少し覗くことができただけ儲けものです。
その後、その私の友人は地元のスポーツジムでおしゃべり好きなおばさんたちと仲良くなる機会があったようです。そこでは彼女にとって分からないところがあっても、結構楽しく話して(教えて)もらえて随分救われたとのことでした。少しずつトラウマがなくなっていったようです。もともと積極的な性格だった彼女は現在、通訳者としても活躍しています。
できれば、たとえこちらが片言の英語でもしっかり会話をしてくれるという思いのあるネイティブの人を見つけることも大切ですね。
逆の立場でも「あるある」な話です
このことは逆の立場でもありそうです。日本人の中に外国の友人がいる場合です。うっかり日本人にしか分からないようなネタを喋ってしまったとき、「ごめん。ちょっと難しいね。気にしないで。」みたいなことを言うこともあるのではないでしょうか。もちろん、こちらに悪気はないのですが、言われた外国の友人にとっては少し寂しいかもしれません。
そういえば私の周りでも、スポーツジムにいるオバサマやオジサンたちはフレンドリーな人が多く、色々話しかけていただける印象があります。その人たちの性格にもよるのでしょうが、年齢(これまでの人生経験)なんかも関係しているのかもですね。
できることなら、スポーツジムにいたオバサン、オジサンたちのようなマインドと技術(能力)で外国の方にも接してあげたいものです。
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